金属材料等の評価・分析に最適です。
● 第1の特徴 : サンプルサイズ
観察可能なサンプルサイズが6×18mmと、大型部品まで可能です。
● 第2の特徴 : 最高加熱温度
最高1200℃迄加熱可能です。
● 第3の特徴 : 加熱方式
近赤外線ハロゲンヒータを加熱源とし、サンプルの上面および側面は輻射熱によって加熱し、サンプルの下面はステージを介した熱伝導によって加熱することにより、あらゆるサンプルの均一加熱が実現されています。
また、輻射熱による加熱効率を高めるために、チャンバ内面は金めっきが施されており、さらに、反射効率を上げるためにチャンバ内部の構造は、ヒータの配置を含めたいくつかの大きな工夫がなされています。
これらの工夫により、サンプルの均一加熱が実現されています。
● 第4の特徴 : 温度制御方法
昇温速度は最大360℃/min(6℃/sec)。
温度プロファイルは、1℃、1sec単位で127ステップまで任意に設定が可能です。
鉛フリー用リフロー装置において使用される通常の温度プロファイルが最大7~8ステップ(ゾーン数)ですので、十分なステップ数記憶容量を有しています。
さらに、冷却速度の制御が可能です。
緩やかな冷却はヒータを制御することによって行ない、また、急速な冷却は雰囲気ガスをチャンバ内にフローすることによって行ないます。
● 第5の特徴 : 観察系
観察方向は、上部観察のみです。
また、解像度を2μmまで高めたことにより、超微細部分の観察を可能としました。
観察倍率は17インチモニタ上で260倍、520倍、1040倍のレンズ切替え方式です。サンプルサイズに最適な倍率で観察することが可能です。
さらに、ガスフロー置換ツールを介して加熱中のチャンバ内に雰囲気気体をフローし、試料から発生する煙、および気体となった有機物をチャンバ外に排除することにより、発煙による画質劣化および気体となった有機物に起因するゆらぎによる画質劣化を抑止して、良質の映像を安定して得ることができます。
● 第6の特徴 : スーパーインポーズ機能
モニタ上の映像およびHDに記録される映像には、①チャンバ内の温度、②加熱開始からの経過時間、③測長記録または基準スケール、④試料の特徴およびサンプルナンバーなどのコメントを自在に挿入することができます。
これらの情報によって、温度の変化に対するサンプルの状態変化を映像上で関連付けながらの「その場観察」、すなわち、リアルタイム観察が可能です。
● 第7の特徴 : 動画像の記録と再生
動画像データをデジタル変換してMPEG-2形式でHDに記憶することにより、画質の劣化を防止しています。
動画像の記録用専用HD(ハードディスク)は、140GBを備えており、40時間以上の録画が可能です。
録画された映像は、いつでも再生可能であるとともに、スライダーの操作によって必要個所のみ何度でも素早く、かつ自由に再生することができ、現象の確認を容易に行なうことができます。
また、ハンディカム等のビデオカメラを直接取り付けることもできますが、この場合は、スーパーインポーズ機能を取り込むことはできません。
● 第8の特徴 : 動画像の編集と静止画切り出し
録画された映像は内蔵の編集ソフトによって、パソコン上で編集することができ、例えば、5分間の実験を、重要個所のみである30秒~1分間のスリム化された映像データに編集し、プレゼンテーションなどに使用することが可能です。
また、内蔵の静止画切り出しソフトによって複数の静止画像を切り出し、現象を説明する連続静止画としてレポートやプレゼン資料として使用可能です。
これらの動画像と編集された動画像および静止画像は、内臓のプレイヤーによって、CD(コンパクトディスク)およびDVDに記録することが可能です。
● 第9の特徴 : 計測と評価
内蔵された計測ソフトによって、切り出した静止画上の長さ、角度、面積の計測が容易に可能であり、これらの計測値から時間または温度変化を基準としたグラフを描くことができます。
すなわち、変化を数値化およびグラフ化することが可能であり、このグラフは現象の評価用および解析用として用いる事ができます。
面積の計測では、円、楕円、四角形および多角形を瞬時に演算可能です。
● 第10の特徴 : 窒素雰囲気における加熱
フロー置換
チャンバ内に窒素ガスをフローさせ、空気を窒素に置換することにより窒素雰囲気を生成します。
このフロー置換による窒素雰囲気の生成では、酸素濃度計とガスフロー置換ツールを合わせて使用することにより、チャンバ内の酸素濃度を所望の値に制御することが可能です。
● 第11の特徴 : 真空中加熱
13Paオーダーの真空中における加熱が可能です。
● 第12の特徴 : 実験のタクトタイムの短縮
3~4分のはんだリフロー用温度プロファイルであれば、5~6検体/時間の実験が可能です(チャンバの冷却時間も含めて)。
リフロー装置と異なり、暖気時間を全く必要としないばかりか、温度プロファイルの変更もキーボードからの入力操作のみで終了し、さらに温度プロファイルの変更時毎の条件出し運転を実施することなく直ちに実験を開始することが可能です。
従って、短期間で問題に対する結論を得ることができます。
● 第13の特徴 : 日常メンテナンスの容易性
付属の専用スティックを使用することにより、観察窓への日常メンテナンスは30秒程度で終了します。
このメンテナンスはサンプルを挿入する際に実施する程度の作業であり、エンジニアの負担が軽減されます。
さらに、チャンバ内の清掃は、他の付属スティックを用いて行ない、3~5分で完了します。
チャンバを分解するオーバホールは基本的に不要です。
● 第14の特徴 : 設置場所の自由度
本装置を稼動させるためには商用電源が必要ですが、電源はAC100Vです。